2015年の3月。
私はある研修を受けていました。
長野県が主催する、子育て女性の再就職を支援するための研修です。
その研修では、約1カ月に渡り、
ビジネスマナーの基本から、
履歴書の書き方、面接の受け方など、
再就職活動に必要な知識や方法を学んでいました。
しかし、学んだことはそれだけではありませんでした。
マインドセット(心の持ち方)も同時に学んでいたのです。
今振り返ると、
自分のマインドに何を設定するか?
自分の心の状態をどれだけいい状態に保つか?
研修の中の要所要所で、
そのの要素が散りばめられていたことがわかります。
研修中のある日、
「今日はお昼休憩後の1時間をフリーとします。自分のために使ってください。」
という課題が与えられました。
それまでの私は、家事や育児、パートの仕事、地区のこと、PTAのことなどに追われ、
自分のための時間といったら、夜寝る前に、TVを数十分見るくらいでした。
ですから、急に「1時間、好きなことを自分のためにして・・・」と言われても、
何をしようか戸惑ってしまったのを覚えています。
しかし、与えられた課題を全うすることしか頭になかったため、
素直に自分のためだけにその時間を使ってみることにしました。
研修場所のすぐ近くにはファッションビルがあり、
そこでショッピングをすることにしました。
当時の私は、
普段行くお店といったら、スーパーやディスカウントストア、
子供服売り場併設のカジュアルな服屋さんばかり。
買うものも、生活に必要なものや子供の物が大半だったため、
自分のためだけにお金や時間を使うことに慣れていなかったし、
自分のことを優先することに罪悪感すら感じていました。
結局その時は何も買うことはできなかったのですが、
おしゃれな服や靴などを見て、
わー、あれ着てみたい!わー、かわいい!わー、あの靴かっこいい!と
テンションが上がり、楽しめている自分に気が付いたのです。
たった1時間のウィンドウショッピングでもこんなに楽しめること、
子供を産んでからの10数年、自分を楽しませることに興味関心がなかったことに、
「自分のために好きなことをしていい時間」を創ってもらったことによって気が付いたのです。
スキルやテクニックを学ぶことは大切ですし、もちろん勉強になりましたが、
このたった1時間の授業が、
「これからは自分を大事に生きよう」と決意するきっかけの1つになり、
自分らしく自分を生きることの重要性に気付く大きな一歩になったのです。
皆さんは、ご自身を楽しませていますか?
ご自身を楽しませることに興味関心がありますか?
ご自身を楽しませることに自分で自分に許可を出していますか?
MindLabo代表 山本智香子