亡き父の人柄を知る
昨年、東京と信州の二拠点生活をするために、
愛車を手放した私。
東京から戻り、車社会の信州で、
車を持たない選択をしようとしていた矢先、
父が急逝し、父の車を私が引き受けることになりました。
今日は、車検に出してあったその車を、引き取りに行く日でした。
車検をお願いしたところは、
父が約50年、車の購入からメンテナンスまで全てを依頼していた、
個人経営の車屋さんです。
その車屋さん(以下Kさん)は、やることが丁寧、親切で、
両親ともに、信頼を寄せている方でもあります。
車を取りに伺うと、
ピッカピカに磨かれた、父の車がそこにありました。
そして、まだ何か作業をしているKさん。
Kさんのところに近寄ると、
「まだちょっと気になるところがあってね。
もう少しだけ待っててくれる?」とおっしゃって、
すでにピッカピカの車なのに、隅から隅まで、
丁寧に仕上げてくださいました。
「お父さんにはお世話になったし、
お父さんの形見の車だから、特に大事にしてあげないと。
そう想いながら、少しずつ少しずつ手でワックスがけをしたよ。」
と・・・。
その想いが、車に表れていて、
10年経つ車とは思えないほど、
新車のようなつややかさが蘇っていました。
Kさんのお人柄良いことはさることながら、
そんなKさんからも父は慕われていたようで、
父の人柄も垣間見れた瞬間でした。
亡くなってからの方が、
外での父のことを知る機会が多いように想います。
余談ですが、
そのKさんと両親にはシンクロニシティがあって、
50年前東京に住んでいたとき、住んでいた場所の目と鼻の先にある、
大手カーディーラーに当時Kさんが勤めていたとのことでした。
父とKさんは信州に戻ってきてから、初めて出会ったそうなのですが、
会話をする中でそのことを知り、お互い、
「えー、あそこのディーラーに勤めてたの?!!」
「えー、あそこの都営団地に住んでたの?!!」
と、ディーラーも都営団地も至るところにある大都会東京で、
そんな偶然があるなんて!と何か深いご縁を感じていたようです。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
MindLabo代表 山本智香子