自己肯定感という言葉の概念
私は今、自己肯定感の提唱者とされる、
高垣忠一郎著
悩む心に寄り添う 自己否定感と自己肯定感 (新日本出版社)
を読んでいます。
冒頭から、
私もこれを伝えたい!!
それが前提ですよね!!
ということが的確に言語化されていて、
感動で涙が溢れるのでありました。
まずは、心理カウンセラーとして多くの人の声を聴いてこられた、
著者が名づけ提唱するようになった「自己肯定感」という言葉は、
「自分が自分であって大丈夫」という信頼と安心の感覚
という概念のもと提唱されています。
そして著者は、
自己肯定感という言葉の意味に気をつけて欲しいとおっしゃっています。
人間の自己肯定感は、存在丸ごとの自己肯定感
ー自分が「あるがままの自分であって大丈夫」という感覚ー
でなければならない。
そうではなく、人間の、
ある部分的な能力や特性の評価に基づいて自分を肯定する自己肯定感は、
いわば、「人材=誰かの道具」としての「自己肯定感」に変質してしまう。
中略
その人が、人材として役に立つために身につけた、
ある部分的な特性や能力を評価して肯定する「自己肯定感」は、
その人の「できるところ」「使えるところ」を認めてやり、
時には褒めてやって「高める」ものであって、
その人の使用者にとっての都合のよい「自己肯定感」にもなるものだ。
「自分だってこんなふうに役に立ち、『使える人材』として認めてもらえる。
褒めてもらえるのだぞ!」という「自己肯定感」が何のために必要であり、
どいういう価値を持つ自己肯定感なのか?
ーそのことが問われるべきだろう。また、そのような「自己肯定感」という言葉が、
世の中に拡がっている意味を考えなければならないだろう。
中略
なにより、こうした「自己肯定感」は、役にたつところがなくなることで、
「自己否定感」に容易にひっくり返ってしまうのではないだろうか。
引用元:高垣忠一郎著
悩む心に寄り添う 自己否定感と自己肯定感 (新日本出版社)
心の中が自己否定感満載で生きてきた、
かつての自分に伝えたい、考えてもらいたい文章です。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
MindLabo代表 山本智香子